小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をコラムとして書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。(Copyright (C) 2006-2024 Y.Ishii All Rights Reserved.)

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人間模様

「ばかやろう」という言葉の使い方は難しい。基本的には相手をののしる場合に使うのだが、パワハラやモラハラと受け取られるから最近は学校でも職場でも家庭でも、この言葉は聞くことが少なくなっているのではないかと思っていた。だが、そうでもなかった。25日に自民党の
『2558 二階氏の「ばかやろう」発言 「暴走老人」ここにも』の画像

人間には潜在能力がある。それだけでなく「手負い猪」(ておいじし)という言葉を思い浮かべたのは、大相撲春場所で幕尻(幕内の一番下位の東前頭17枚目)の尊富士(たけるふじ=24)が13勝2敗で優勝したテレビ中継を見ていた時だ。新入幕力士が優勝したのは110年
『2556 じょっぱり貫いた尊富士 潜在能力と手負い猪』の画像

 映画『河は呼んでる』(2550回のブログ参考)の原作・脚本を担当したジャン・ジオノは、フランスでは著名な作家だ。代表作ともいえる短編『木を植えた男』は、ノンフィクション作品と読むこともできるが、フィクションだ。だが、世の中には実際に世界各地で実際に木を植え
『2553 ボランティア知人とアンズ 「木を植える人々」』の画像

(菜の花畑で家族の撮影風景)「日々の移ろいに心くじけそうになっても どうか自分を見失わないで 遥かな道をここまで生きてきたのだから 決してあきらめないで 信じて生きていれば 夢はきっと叶えられる……」。アメリカの歌手、ダイアナ・ロスが歌う『if we hold on t
『2532 心合わせて困難に立ち向かう 『今しかない』の人々……』の画像

 時々、朝日新聞の歌壇欄に、アメリカから投稿された短歌が入選作として掲載されている。投稿者は「郷 隼人」という名前の歌人で、1月7日には「渡米時の大志破れて短歌あり我には歌の残されしのみ」が入選作として掲載された。郷氏はアメリカで殺人事件を起こし、終身刑
『2529 それぞれの生きる力 短歌と辞典と学問と』の画像

 私の散歩コースの一角に公衆トイレがある。時々、車でやってきた男性がモップなどを使って掃除しているのを見かける。彼はここだけでなく他の公衆トイレを回っている「専属清掃人」なのだろう。役所広司主演の日本・ドイツ合作の『パーフェクトデイズ』(PERFECT DAYS)も
『2527 市井の片隅の豊かな?人生 映画『パーフェクトデイズ』』の画像

 指揮者の小澤征爾が亡くなった。88歳。晩年は病気との闘いの連続だった。作家の村上春樹は、2月11日付朝日新聞朝刊に「小澤征爾さんを失って」と題する1頁の追悼文を寄稿した。その中で村上は小澤について「夜明け前の同僚」と書いた。「みんなが寝静まっているとき
『2526 名指揮者育てた指導者 小澤征爾と斎藤秀雄の厳しい関係』の画像

 (ラジオ体操広場の上空に美しい朝焼けが広がった) コロナ禍以降、人に会うことが少なくなった。私自身の加齢によって、その傾向はますます強くなっている。だから「人生邂逅し 開眼し 瞑目す」(人生は多くの巡り合いがあり、それを通じて物事の本質を知り終えていく
『2521 人生の邂逅を知る 聞き書きカルテットとの出会い』の画像

「皆さんにお伝いしたいことは、戦争は絶対にいけないことです。今、毎日悲惨な戦争のニュースが流れています。皆さんの周りには多くの友だちと言葉や文化が違う外国人がいます。友だちや家族と同じように、そんな外国人を温かく迎え、互いにたくさんのことを吸収し合って、
『2507 「戦争は絶対駄目」 蒲田「你好」40年、店主の思い』の画像

 毎朝ラジオ体操をやっている広場近くの平屋の家が、最近取り壊しを始めた。たしか、高齢の夫妻が住んでいたはずだが、どうしたことだろうと、ラジオ体操仲間が驚いた顔をしている。10年ほど前に引っ越してきて、敷地の半分を畑にして野菜や果樹を作っていた。なぜ、取り
『2506 「畑おじいさんよ」さらば 変わり行く風景』の画像

 温度差の激しい日が続き、風邪をひいてしまいました。どこか気が緩んでいたのかもしれません。コロナ禍直前にかかって以来ですから、約4年ぶりになります。体調がおかしいと、何もやる気が起きません。それではますます気分が落ち込んでしまいます。そんな朝、大リーグ、
『2441 大谷の「十年」になすべきこと 風邪ひきの戯言』の画像

 2014年(平成26)11月10日にこの世を去った俳優の高倉健さんは、私より10数歳年上だが、誕生日は同じ2月16日だった。亡くなって既に9年。ほとんど話題にならなくなった。昨日、久しぶりに夕刊社会面に高倉さんの記事が載っていた。高倉さんのパートナーが遺品整
『2431 海の向こうには未来が 高倉健の「訓」とは』の画像

 心に太陽を持て。あらしが ふこうと、ふぶきが こようと、天には黒くも、地には争いが絶えなかろうと、いつも心に太陽を持て。 心に歌を持て。軽く、ほがらかに、自分のつとめ、自分のくらしに、よしや苦労が絶えなかろうと、いつも、くちびるに歌を持て。 苦しんでい
『2430 心に太陽を『今しかない』(8)の(2)完』の画像

 わたしは ときどき言葉をさがす、  失くした品物を さがすときのように、 (中略) やわらかな言葉、やさしい言葉。 荒んだ人の心を柔らげるハーモニイ。 しゃべりすぎた自分を控えさせるモデラート。 そっとしておいて下さいと願う人にはピアニシモ。 そのとき
『2429 さまざまな青春の思い出『今しかない』(8)の(1)』の画像

(ヨーロッパの山岳鉄道車窓からの風景) 「《名曲》は必ずしも《美しい曲》とは限らない」。音楽評論家、吉田秀和がかなり以前に出した『LP300選』(新潮文庫)という本で書いている。当たり前と言えば当たり前のことだが、奥が深い言葉だと思う。朝、ラジオ体操の帰り道
『2418 あなたの思い出の曲は 『チゴイネルワイゼン』から『知床旅情』まで』の画像

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