小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をコラムとして書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。(Copyright (C) 2006-2024 Y.Ishii All Rights Reserved.)

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言葉

 宮沢賢治の『星めぐりの歌』は「あかいめだまの さそり/広げた鷲の つばさ/あをいめだまの 小犬、/ひかりのへびの とぐろ。/オリオンは高く うたひ/つゆとしもとを おとす、」という詞だ。14日夜7時過ぎ、上空を飛ぶ「国際宇宙ステーション(ISS)きぼう=日本の実
『2385 「きぼう」を見た夜 神々しい宇宙ステーション』の画像

 「人生は一行のボウドレエルにも若(し)かない」(芥川龍之介)。ボウドレエルは近代詩の祖といわれる19世紀フランスの詩人、ボードレールのことだ。芥川のこの言葉は『或阿呆の一生』という作品の冒頭にあり、「人生は、ボードレールの詩の一行にも及ばない、価値がな
『2224 人生はボードレールよりも 冊子『今しかない』6「今があるのは」特集(1)』の画像

                2006年9月から続けていた拙ブログ『小径を行く』を3月限りでストップ、タイトルを『新・小径を行く』に改め再スタートした。サービスサイトをビッグローブ(KDDI系列)運営の「ウェブリブログ」から、はてな社運営の「はてなブログ」に変
『2019  ブログ移行の試み 2カ月半続いた試行錯誤 』の画像

「大島」と聞くと、多くの人は伊豆大島か奄美大島を思い浮かべるかもしれません。2つの島に比べますと、福岡県宗像市の大島、山口県の周防大島(屋代島)、宮城県気仙沼市の大島は「知る人ぞ知る大島」といえるでしょう。気仙沼の大島は東日本大震災の被災地としても知られ
『1986 渚に燃やせかがり火 永遠の海への祈り』の画像

   ここ1年私の散歩コースでもある遊歩道で平日、散歩やジョギングする人が少なくない。コロナ禍が影響していることは間違いないだろうと思われる。散歩は「(行く先・道順などを特に決めることなく)気分転換・健康維持や軽い探索などのつもりで戸外に出て歩くこと」
『1970 散歩途中考えること 不可思議な世論調査』の画像

 コロナ禍の日々。時間はたっぷりある。考える時間があり余っているはずだ。だが、世の中の動きに戸惑い、気分が晴れない日が続いている。そんな時、手に取った志賀直哉の『暗夜行路』の一節に、そうかと思わせる言葉があった。その言葉は、私たち後世に生きる者への警告な
『1954 コロナに負けない言葉の力 志賀直哉と詩誌『薇』と』の画像

「トランプのやっていることを見ていると、『魚を与えるのではなく、魚の捕り方を教えよ』ということわざを思い出したよ」。テレビで米大統領選の投開票直前の特集番組で、白人男性がこんなふうに、トランプ大統領の4年間の政治について語っていた。含蓄のある言葉だが、出
『1945 トランプ氏は「魚を与える」人? 出典は何か』の画像

 ロシアの文豪、アントン・チェーホフは多くの手紙を書いたことで知られる。中でも実の兄あての教養に関する手紙は辛辣で、面白い。27歳だったチェーホフは、少しだけ年上の兄を「天才」と持ち上げたあと、1つだけ欠点があると書く。それは「無教養」だと指摘し、教養
『1930  教養ある人間の条件 チェーホフの手紙から』の画像

 先日、俳優の三浦春馬さん(30)が自殺し、テレビのワイドショーでは連日過熱報道が続き、行き過ぎだという声も出ている。そんな折、今月24日が「河童忌」であることを思い出した。大正文壇の寵児といわれた芥川龍之介の命日(1927年7月24日)だ。芥川の死は、
『1909「人生は死に至る戦いになる」かみしめる芥川の言葉』の画像

 山形県酒田市出身の詩人吉野弘(1926~2014))の詩『漢字遊び』の中に「医」「恥」という短い作品がある。コロナ禍の現代を端的に表すような詩を読んで、私は漢字の妙を感じ、同時に多くの政治家の顔を思い浮かべた。 にほんブログ村 
『1904「医」と「恥」から想起すること 国手が欲しい国は』の画像

「野(や)に遺賢(いけん)なし」。中国の古典「書経」(尚書)のうち「 大禹謨(だいうぼ)にある故事である。「民間に埋もれている賢人はいない。すぐれた人物が登用されて政治を行い、国家が安定しているさまをいう」(三省堂・大辞林)という意味だ。現代日本の政治に
『1901 富山平野は「野に遺賢あり」 中国古典の言葉から』の画像

「犯罪的です」。新型コロナに関するテレビを見ていたら、大相撲の三段目力士、勝武士さん(28)がこの感染症で亡くなったことに関して、専門医はこう話し、さらに「人災です」と強い口調で国の姿勢を批判した。つい最近まで新型コロナに感染しているかどうか、帰国者・接
『1880 専門医の厳しい言葉 辛い入院生活を描いた斎藤茂吉』の画像

 春立つや子規より手紙漱石へ  榎本好宏    俳人の正岡子規と文豪、夏目漱石は頻繁に手紙を交わしたそうです。この句は立春の日、子規から漱石に手紙が届いた情景を描いています。立春から春の彼岸が過ぎ、新型コロナウイルスによる感染症が世界で爆発的に流行している
『1864 桜の季節に届いた手紙「心は自由」「若者へ伝えること」』の画像

「わが亡き後に洪水よ来たれ」という言葉について、23日付けの朝日新聞・天声人語は「人間の無責任さを示す言葉」として紹介している。原文はフランス語で「「Après moi, le déluge」で、「後は野となれ山となれ」と訳されることもあるそうだ。いずれにしても、負のイメー
『1817「わが亡き後に洪水よ来たれ」 虎の威を借る狐とヒトラー』の画像

 知人の古屋裕子さんが日本気象協会のホームページ「tenki.jp」で、季節にまつわるコラムを担当している。直近は「さあ9月、『秋』への予感を感じるために!」と題し、「木」に関する話題を取り上げている。(「誰でも持っている心に残る木」「大木はやすらぎと信仰の場所
『1810 心に残る木 9月、涼風を待ちながら』の画像

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