小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をコラムとして書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。(Copyright (C) 2006-2024 Y.Ishii All Rights Reserved.)

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ジャーナリズム

  昨年来、大リーグの大谷翔平に関するテレビの報道はすさまじい。野球だけでなく結婚のこと、通訳のスポーツ賭博のことと連日連夜、テレビから集中豪雨のように流され続けている。かつて、評論家の大宅壮一はテレビの低俗ぶりを「一億総白痴化」という言葉で表現したが、そ
『2559 朝から晩まで大谷…… すさまじいテレビの集中豪雨的報道 』の画像

 パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放に向け、イスラエルとイスラム組織ハマスの交渉が仲介国のカタールで続いている。交渉がまとまるのかどうか、世界の目が注がれている。休戦の歴史で思い浮かぶのは第一次大戦だ。この戦争はそう長く続かないと多くの人が見てい
『2557 通信社の大誤報で全米歓喜騒ぎ 第一次大戦の休戦速報』の画像

 写真は時代(社会)を映す鏡、といわれる。知人から4枚の写真が送られてきた。いずれもモノクロの「昭和」を意識させるものだ。中でもマスコミ(通信社)の職場で撮影したと思われる1枚は、当時の記者たちの姿を浮かび上がらせる貴重な写真といえる。この写真を見ながら
『2552 おしゃれなかつての記者たち 写真は時代を映す鏡』の画像

 今年の十大ニュースのトップは、国内が自民党のパーティー券キックバック問題、国際がイスラエルによるパレスチナガザ地区への軍事攻撃だと予想した通りだった。これは私だけでなく、多くの人はそう思っていたに違いない。昨年、締めくくりのブログで「2022年は陰鬱の
『2447 陰鬱時代が続いても 輝きを取り戻すために』の画像

 自民党のパーティー券に絡むキックバック問題は、東京地検特捜部が今日13日の国会閉会を待って、関係議員の事情聴取など本格的捜査に入るとみられ、リクルート事件以来の大疑獄になるのではないかという見方も出ている。リクルート事件は私にとっても忘れることができな
『2440 底流に政治家たちの「さもしさ」リクルート事件~パー券代キックバックも』の画像

 北海道新聞と長野県の地方紙、信濃毎日新聞が相次いで9月限りで夕刊の発行を休刊すると発表した。「あの道新と信毎が!」と驚きながら、その記事を読んだ。夕刊の購読者が激減したのが理由だ。毎日新聞はことし3月末で岐阜、愛知、三重3県の夕刊をやめており、新聞の衰
『2383 相次ぐ新聞の夕刊休刊 スマホ時代の活字離れ』の画像

 新聞の一面には政治記事が大きなスペースを飾ることが多い。政治は、国民生活を左右する重要な報道対象だからだろう。それを扱うのが各報道機関とも政治部という部署で、現在の政治記者たちの最大の関心事は13日の内閣改造と自民党の役員人事のようだ。その記事がこのと
『2382 内閣改造という宣伝報道 忘れ去られる大臣たち』の画像

(画像をクリックすると大きく見えます)  大手芸能事務所、ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による所属タレント(すべて男性)への性虐待問題が社会的な注目を集めている。昨7日には、ジャニーズ事務所の記者会見があり、社長交代など事務所側の対応が明らか
『2380 公共放送の役割とは ジャニーズ問題とBBC・NHK』の画像

(チョコレート色の珍しいヒマワリ、ムーラン・ルージュ)「私たち個々人にはもはや逃げ道がありません。ひとりで枠をはずれるわけにいきませんから。私たち自身がつくってしまったシステムは、容赦なき競争と殺人的業績強制の経済原理です。これを共にしないものは落伍しま
『2355 容赦なき競争と「狂気の輪舞」 エンデの警告今も 』の画像

 朝の挨拶が「暑いですね」という日が始まった。こんな時こそ、私たちは涼しさを求める。それを表す言葉の「清涼」(清らかで涼しいこと)や「清冽」(清らかに澄んで、冷たいさま)を思い浮かべ、日陰に入り、空を見上げる。我が家の庭のユリ、カサブランカが遅まきながら
『2346 涼が欲しい季節 サハラの冒険青年と記者』の画像

(もう開花したムクゲ)言葉は強くて重い。それを最近のニュースで再確認した。南米コロンビアで5月初めに小型機がアマゾンのジャングルに墜落、乗っていた家族ら7人のうち、子ども4人が40日後の今月9日に無事発見され、アマゾンの奇跡と報じられた。ジャガーや毒ヘビ
『2328 「言葉は強くて重い」アマゾンの奇跡とウクライナのダム決壊~』の画像

 親と子の関係は、百人百様だろう。息子を溺愛するあまり、世間から批判を受けることを知ってか知らずか、息子を首相秘書官にさせ、結果的に辞めさせざるを得なかった岸田首相。政治は世襲とばかり、国会を闊歩する二世議員たち。格差社会といわれる現代。親は子供に何を望
『2324 医学部「9浪」の果てに『母という呪縛 娘という牢獄』を読む』の画像

(紫陽花が咲き始めた) 新聞の発行部数が減り続け、本も売れない時代になっています。多くの人はスマホをのぞき込んでいます。しかし、朝、配達された新聞を開くときや新しい本を買って、頁をめくるときの独特のにおいが私は好きです。かつては、私と同じように思う詩人が
『2315 5月は新聞と本のにおい 2人の詩人の感性』の画像

「ノンフィクション作品のおもしろさが、第一に、事実の発掘(facts finding)にあることは、よくいわれる通りである。ここでいう事実の発掘とは、単に物事を詳しく調べるということだけではない。事実の意外性によって、取材者が抱いていた先入観や社会通念が打ち砕かれる、
『2314 冴えた目と柔らかな頭で向き合う 行旅死亡人を見つめた記者たち』の画像

(イングリッシュブルーベル=ツリガネズイセン))「わたしは生まれ変わつても新聞を読むだろう。まともな言葉づかひの新聞を読ませてくれ」。作家・文芸評論家の丸谷才一(1925~2012)の『星のあひびき』(集英社文庫)というエッセイ集を読んでいたら、このような言葉が
『2306 生まれ変わっても新聞を読むか 達意と人の心を打つ文章こそが…』の画像

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